SI(シグナル・インテグリティ)

MPIの定義

 

ARやAI技術および関連テクノロジーの進化により、デジタル情報量の増加、高速化そしてデータセンターでの急速なデータ量の増加がおきています。これらの動向に従ってSIに従事しているエンジニアは高密度回路に超高速で接続するためのインターコネクト技術に挑戦しています。 例えば、データ伝送速度はすでに112 Gb/sに達しています。そして次世代のI/Oチャネルの速度は224 Gb/sがターゲットとなっています。これらの製品の開発には各製品レベルでの時間およびミリ波帯におよぶ周波数領域での正確で再現性の高い測定が必要不可欠になります。要求される測定は、アイダイアグラム、TDR、ジッタ、クロストーク、インピーダンス等になります。また、PCB上のViaやBGAボールのインダクタンス特性、部品マウントのインダクタンス特性等の評価が必要になります。また、製品の信頼性仕様には、これらの特性をいくつかの温度ポイントにて評価する必要があります。

主な必要性能

 

シグナル(またはパワー)インテグリティはシングルエンドまたは差動モードでマルチポートDUTの時間および周波数領域特性を評価することです。これらの特性はいくつかの温度ポイントにて評価されます。

チップ、ボードレベルの測定にて要求される代表的な測定は、狭ピッチまたは広いピッチのGS/SG、GSGあるいはGSGS、GSSG、SGSチップ構成のRFプローブを使っての測定で、高次モードの影響を少なくしたミリ波帯でのRF校正が必要になります。プロービングの際には、表面の粗い、不均一のデバイス・パッドや酸化し易いパッド材質(銅など)、あるいはメッキ材質でプローブしにくいENIG、ENEPIG、OSP(水溶性プリフラックス)プロセスなどの材質にも対応する必要があります。

その他のチャレンジは、測定器のプローブシステムへの有効的な組み込み、安定で堅牢なプラットフォーム、大きなPCBの搭載、DUTに対して、いろいろな方向かつ長い距離でのアクセスが必要になります、高安定で高確度、高再現性なチャック、プローブ・マイクロポジショナの位置決め、高拡大可能で、優れたFOV、分解能、広い作動距離を持つ顕微鏡も必要になります。移動範囲が広く、微調整が可能な安定な顕微鏡ブリッジ、さらにはミリ波帯まで安定にRF校正が可能なRF校正標準器、または目的に合った校正が可能なカスタムの校正キットが必要になります。

MPI のソリューション

 

MPIではPCB測定専用の300 mm、TS300-PCBマニュアル・プローブシステムを用意しました。これによりPCBを RFおよびミリ波の周波数範囲で評価可能になります。堅牢なプラットフォーム、便利なプラテン・リフト機能、Probe Hover Control PHC™機能、MPIの iMAG®デジタル顕微鏡シリーズ、安定、そして広い範囲を素早く移動可能な顕微鏡ブリッジ、広いプローブ・プラテン、高性能マイクロポジショナ、いろいろな防振機構、防振テーブル、これらにより今までにない品質と再現性によるPCB測定のRF校正および測定が可能になりました。また、電動プログラマブル型顕微鏡ステージと SENTIO®用いることにより、測定の生産性を飛躍的に向上できます。SENTIO®はマルチタッチ、単一ウインドウGUI型のプローブシステム・コントロール・ソフトウエアです。

MPIのTITAN™ RFプローブ は粗くて不均一なパッドでも、プローブチップとパッド間のプラナリティが良く取れ、プラナリティ調整に要する時間を短縮して、特にマルチポート構成の測定において高いスループットを実現します。

信頼性、再現性のある真のインピーダンス・プロフィルが求められるTDR測定には、最初のタッチダウンからパッドの酸化抵抗に影響されにくい物理的な構造を持ち、機械的力を効率よく伝えられるTITAN™ RFプローブが最適です。また、ENIG 、ENEPIGおよびOSPメッキなどの処理をしたパッドでも安定にコンタクトできます。

チップ・インターフェース、HDI(高密度インターフェース)およびPCBなどあらゆる部品レベルでの測定が、同じチップ形状を持つTITAN™ RFプローブにより実行できます。TITAN™ RFプローブのピッチ幅は50 ㎛~1250 ㎛まで選択可能で、GS/SG、GSG、GSGSG、GSSGおよびSGSのチップ構成の選択が可能で、かつ110 GHzまでの測定が可能です。

デュアル型TITAN™ RFプローブを、TDRのヘッドに直接搭載できるMPIのマイクロポジショナにより、非常に安定なTDR測定が保証されます。

RF校正では、ミリ波においても正確な校正ができるように、アルミナ製コプラナ型校正標準器およびPCBホルダーに組み込まれたセラミック製補助チャックも用意しています。

温度測定には300 mm温度チャックを使用してTITAN™ RFプローブを用いれば、+175°Cまでの信頼できる温度測定が可能です。

RF校正は最大4ポートまで、標準のRF校正標準器またはカスタムの標準器を使った校正が可能です。校正法は従来の SOLT、MPI独自の校正法、TMR/TMRRおよびNISTマルチラインTRLを用いた校正が可能です。RF校正にはNIST StatistiCalが組み込まれたQAlibria® RF校正ソフトウエアが用意されています。QAlibria®ソフトウエアにより、種々のRF校正法を用いた校正、測定が簡単に実施できます。