TS150THZプローブシステム

5G次世代移動通信システム、人工衛星、非侵襲性分光分析法、セキュリティ監視システム、医療機器、車載用近距離レーダなど、THzアプリケーションの需要は大きく拡大しております。それにより信頼性と再現性の高い測定データを得ることがこれまで以上に重要となってきております。特にデバイス、IC設計の研究開発の分野においてこの動きは顕著です。

MPIのTS150-THZは世界で初めて、オンウエハでミリ波およびTHz帯の測定を行う専用機として設計された150mmシステムで、1.5THzまでの測定を可能にしました。

  • 5THz帯までの幅広い周波数帯の測定器の周波数エクステンダとプローバのシームレスな統合を実現
  • 機械剛性、安定性を持ち合わせ、安全で簡単な操作性
  • 測定経路を最小限にすることで測定指向性を最大限に引き出すことが可能に

 

特長と利点

エアベアリング・ステージ

 

MPI独自のエアベアリング・ステージにより片手で簡単にウエハのXYポジショニングおよびローディングを可能にしました。またXY/θマイクロメータ機構を搭載することによりさらなる微調整(25×25 mm)も可能にしました。

市場初となる3ポート機能

 

RF/LOの構成で170GHz以上の周波数帯をカバーし、Dバンドおよび6Gの要求にお応えします。

MPIのTS150-THZは、広帯域サブハーモニックミキサーなどの3ポート・ミリ波特性評価において、ミリ波信号の両側結合エネルギーと局部発信機(LO)を同時に測定することが可能なシステムです。

MPIは既存のTS150-THZシステムに対しても、簡単なアップグレードパスを提供しています。

独自のプラテンリフト機構
Probe Hover Control™

 

測定精度はコンタクト精度に依存します。再現性の高い(1 µm)プラテンリフト機構とともにコンタクト、コンタクト・セパレーション(300 µm) 、ロード(3 mm) の三つの独立したポジショニングが可能となっており、プローブおよび被測定物の破損を防ぐセーフティ・ロック機能も持っています。これらがMPI TS150-THzに組み込まれることにより、ミリ波やサブTHzで使用される高価なデバイス、プローブを事故から防ぐことが可能です。

さらにProbe Hover Control™ のホーバ高さ機能(50、100および150 um)がついており、パッドにプローブを簡単に当てることが可能になります。

チャックZ軸調整機構

 

TS150-THzに10 mm 高精細Z軸調整機構をもつことにより、R&S社、VDI社、OML社の各種周波数エクステンダを搭載することが可能です。一台のプローバでさまざまな周波数帯での測定をする際、セットアップを容易に素早く実行できます。

ポジショナ構成

 

剛性のある専用プローブプラテンには、東西にMP80ボルト式ラージ・エリア・ポジショナを配置することができます。また南北のブリッジをつけることにより、4 ポート測定やバイアス信号を印加するためのDCポジショナを設置することも可能です。

MP80-DX

 

MP80-DXポジショナは1 um の高分解を持ち、ミリ波 、THz帯の校正手法であるマルチ・ラインTRL測定でのΔl 設定をより確実なものとします。校正についはMPI QAlibria®校正用ソフトウェアのページをご参照ください。

チャック・オプション

 

お客様の要求およびご予算を満足するチャック・オプションを用意しております。

  • BNCコネクタ付標準RFチャック
  • ミリ波専用チャックはセラミックチャックを採用
  • ERS製RF温度チャック(空冷 20~ 200 ℃、小径吸引口付き金メッキトップ・プレート)

すべてのチャックにはオプションで校正基板およびクリーニング基板用の補助チャック2 台が搭載されます。

“FBH様ご提供”

顕微鏡オプション

 

顕微鏡のラインアップとして、MPI 顕微鏡、SuperZoom SZ10 シングル・チューブ型顕微鏡または12倍、45 mmの作動範囲を持つMegaZoom EZ12顕微鏡が最適です。これらの顕微鏡は小型なので、ミリ波帯、サブテラヘルツ帯域で周波数エクステンダを実装して測定するときに物理的制限を回避してプローブと被測定物の距離をできるだけ接近させるセットアップが実現できます。